22年災害速報


2.都城市庄内地区の7月災害


 7月3日、都城市周辺では日雨量234mmという豪雨があり、市周辺地域で、住宅、土木、農業施設に対し大きな被害があった。
最近,現地を調査する機会を得たので報告する。

災害の発生日:2010年7月3日
場所:都城市渡司(渡司川上流部)N31°49' 8.8”:E130°57' 45.35”付近
崩壊のタイプ:
 周辺に分布するシラス斜面が崩壊したもので、谷底には崩壊したシラスが拡がっている。
崩壊の規模は高さ10〜30m,幅数m、崩壊深さ 0.5〜1m,土量1000〜3000m3程度である。
このような崩壊が点々と分布する。
崩壊地層の下位である谷底部には、四万十層の風化した頁岩,砂岩の露頭が分布する。
四万十層の上位にはシラス、その上にはボラ層が分布し、崩壊発生の引き金はボラ層からのパイピングと見られる。
ボラ層の厚さは,30〜50cmと見られるが、場所によっては1m程度の層厚もある。
これが塊状に滑り落ちている場所もあった。

写真説明
@巨大なパイピング(高さ約3m、幅約9m、奥行き8m)
A巨大パイピングの上部斜面には、窪地が見られた(写真では見えにくい).
B基盤の四万十層砂岩.
Cシラスと軽石(茶色).
D谷底に拡がったシラス.
@巨大なパイピング
(高さ約3m、幅約9m、奥行き8m)

A巨大パイピングの上部斜面には、
窪地が見られた(写真では見えにくい)

B基盤の四万十層砂岩
Cシラスと軽石(茶色)
D谷底に拡がったシラス


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