枕状溶岩地質巡検報告


見学会日:平成12年 7月22日
行った所:南郷村、R−388沿い
ガイド :足立顧問
行った人:高谷、甲斐、後藤、鈴木、増田、舟木(南九大院生)
見学場所:@田口原、四万十層へ貫入した花崗斑岩、A枕状溶岩(鬼神野)
     B延岡衝上の露頭、C男鈴鉱山跡
  
1.東郷町田口原・・尾鈴花崗斑岩の貫入「あれがゼノリス(捕獲岩)」

 東郷町、牧水会館前に11時に集合予定だったが、手違いがあり30分遅れで出発しました。
(足立先生と後藤さんを待たせてしまった。ゴメン)。
 最初の見学地は田口原で四万十層に貫入した花崗斑岩です。(写真1)
 7月の炎天に焼かれた石ころの上を歩き、 四万十層の頁岩が花崗斑岩の熱によってホルンフェルス化してキンキン鳴るのを ハンマーで確かめました。
 この河原の礫中に砂岩、頁岩とは違った灰緑色に灰紫色の混ざった円礫があり、 足立先生からこれが午後に行く枕状溶岩の一つであると知らされました。
 昼は南郷村の温泉にあるレストラン山霧で、全員「山霧丼」に舌鼓を打ちました。 今度行ったらおすすめです。ただ、第一,三水曜日が休みなので注意。

2.南郷村阿切・・枕状溶岩

 午後はR−388を奥へ進み、鬼神野へむかいました。(写真2)
 深く刻まれた渓谷に降りると教科書で見たような枕状溶岩の断面があるのを見て、 いたく感激。しばし足立先生の語るいにしえの物語に思わず深く頷いてしまいました。
「ここに海底火山があって、玄武岩質のマグマを噴出して、、、」先生の説明は続きます。
 赤いレッドシェルの層や、青くてもレッドシェルという地質学の不思議な現象に耳をそばだてながら、 悠久の自然の営みに、しばし浮世のヤヤコシイ人間関係を忘れていました。
 先生の話によれば、ここは近く県指定になるらしいのですが望むらくは指定なんかない方がいいと思います。 マ、それは私の個人的な感傷なのですが。
 枕状溶岩の感激もさめやらぬまま、一行はさらに奥に向いましたが、 足立先生はとある橋のたもとに車を止めると、まるで我家の庭先へ降りるような調子で、 釣り人の利用するような細い道をスタスタと降りて行きました。
 河原へおりると1mを越える礫がゴロゴロする中を歩き、川面に面した小さな崖に出ましたが、 なんとここが延岡構造線の露頭だとのことです。
 どうもよくわからないという顔をしていると、下が神門で、上は砂岩(三方ヶ岳)とのことです。 よく見ると岩相が違っていました。あまり大きない露頭で、岩相も似ているので、 よほど神経を使って歩かないとみすごすような所でした。
 こんな所をよく見つけたナー、と感心していると、先生が河原に地質図を広げて、 この場所の持つ壮大な地質学的意味について説明してくれました。

3.南郷村弓弦葉・・地元の方に地滑りの状況を聞く

 延岡構造線を見た後引き返し、途中の弓弦葉(ゆづりは)で地すべり地の見学です。(写真3)
 国道から登って行くと茶畑がひろがり、数軒が軒を並べる集落を訪問しました。
途中であった地元の人の案内で、昔のボーリング跡や排水溝を見学しました。
家のすぐ後は30年生位の杉がそびえていましたが、 急な斜面で多分滑落崖の跡ではないかと思われます。
今度は空中写真で見てみる必要があるでしょう。
帰りがけにもう一ヶ所、元々はスズの鉱山であった男鈴鉱山跡を見学しました(写真4)。

4.東郷町男錫鉱山跡で、何かよいものを探す

 選鉱所跡には赤茶けた岩石が散乱しこの中に硫砒鉄鉱、硫磁鉄鉱、黄銅鉱、石英結晶などがみられ、 皆さん一生懸命お気に入りのサンプルを探しました。
 刺すような夏の日の中で、全体的に赤茶けた精錬所跡がなにか哀れを誘い、 ここで一句ひねろうとしましたが、 いかんせん、その方の才なく出てきたものは汗だけでした。
 一日中、多分35度を超える暑さの中で、参加者一同しっかり勉強し、 昨日の自分より少しは賢くなったような満足感に浸ることができました。
 終わりになりましたが、足立先生ありがとうございました。
 (文責:高谷精二)


写真−1.




写真−2.





写真−3.




写真−4.




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