◎天神山崩壊の謎にせまる

4,天神山のその後について

崩壊発生は,2005年9月6日
       
  15.天神山(2019/10/26)

秋になったので、天神山に行ってきました。
天神山は宮崎市と三股町の境界にある標高900mの山です。
ここは2005年に宮崎県下でおこった大災害の時に、大崩壊を起こしました。
崩壊は山頂近くで起こり、土石流となり沢を下り、
本流の境川に流下し天神ダムに流入して止まりました。
天神山へは、その後毎年秋から冬にかけて一度か二度登っています。
沢の距離は約1キロですが、夏に大雨が降った年は、沢に大量の土砂が溜まります。
土砂は溜まるとすぐに浸食が始まり、沢の両岸には段丘が出来ます。
この変化を見ていると渓岸の地形変化が観察できます。
地形変化の現地教室見たいなのものです。
写真の場所は、2005年の崩壊発生後は深さが約15mありましたが、
今は全て埋まってしまいました。
次にここが再び浸食され、滝になるのは数百年か数千年後でしょう。
撮影:2019/10/26
  
  14.沢に形成された崖錐
天神山の沢に形成された崖錐で、三角形をした典型的なものです。
毎年夏期の豪雨の後に堆積を始め、秋から冬にかけてこの程度溜まりますが、
夏期の豪雨によって流出してしまいます。渓床土砂の生産源です。
撮影:2017/1/22

  
   13.崩壊が進む天神山の沢
天神山沢の左岸斜面の崩壊が進んでいます。
おそらく昨年6月に大雨があったので、その時に起こったものだと思います。
岩種は頁岩優勢で砂岩層混じりですが、
崩れた岩礫によって渓床は急速に上昇し、おそらく2,3m堆積していると思います。
撮影:2017/1/22

   12.冬の天神山
2005年に崩壊した天神山へは、年に1回か2回行っています。
冬場がメインですが、これは夏場は草木が繁るため写真の写りが悪くなるためです。
この写真は登り始めて5分くらい行った所にある岩塊で、2005年の土石流によってここに出てきたものです。
その後ここに鎮座したままです。
この沢は、昨年6月の大雨の時に新しい崩壊地ができたため、沢が埋まっています。
撮影:2017/1/22

   11.天神山の黒滝
梅雨の間、天神山に行きたいと思いながら、うっかり梅雨の晴れ間などに行くと、
沢の水量が多くて登れないことがあるので、おとなしくしていましたが、久しぶりに晴れたのでと出かけました。
しかし、中程にある頁岩の黒滝の水量が多くて、登れませんでした。
写真では水は左側を流れているので行けそうなのですが、滝の上は狭まっていて、流れも速く危険を感じ、撤退しました。
普段、この滝の水量は少なく、登るのに支障はないのですが、今年は雨が多かったからでしょう。
天神山とは2005年の大災害からのつきあいで,今年で11年、年ごとに変化する沢を見ながら登山は25回になりました。
こんどは秋にしようと思いながら、冷たい水で顔を洗いました。
撮影日:2016年07月21日

  写真−10.標高800m付近の表層部。
茶色部分は表層剥離による風化頁岩。
色を分類することによりにより、ヘリコ プター播種後にどの部分の表層土砂が崩れたかがよくわかる。
撮影日:2009年12月06日

  
写真−9.標高800m付近の砂岩と頁岩層。
撮影日:2009年12月06日

  
   写真−8.標高750m付近より下部を望見。
写真中央部に並ぶ木の列は、崩壊の影 響範囲を示す。
撮影日:2009年12月06日

  
   写真−7.天神山崩壊地の標高700m付近(滝)から頂部を撮影。
撮影日:2009年12月06日

   写真−6.砂岩表面のマス目状節理。
撮影日:2009年3月27日

   写真−5.標高800m付近の砂岩と頁岩層。
砂岩が青色なのはヘリコプター播種に よる着色剤の色による。
撮影日:2009年3月27日

   写真−4.標高750m付近より下部を望見。
写真中央部に並ぶ木の列は、崩壊の影 響範囲を示す。
撮影日:2009年3月27日

   写真−3.標高800m付近の表層部。茶色部分は表層剥離による風化頁岩。
青色は 播種工が残った部分。 このため茶色と青色を分類することによりにより、 ヘリコ プター播種後にどの部分の表層土砂が崩れたかがよくわかる。
撮影日:2009年3月27日

   写真−2.砂岩表面に付着した播種と着色剤。
撮影日:2009年3月27日

   写真−1.天神山崩壊地の標高700m付近(滝)から頂部を撮影。
撮影日:2009年3月27日

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